5時31分43秒

先日、家の掃除をしていたら、引き出しの中に
昔愛用していた腕時計を発見した。CITIZENのクロノグラフ。
高校のときにアルバイトでお金ためて買ったものだ。
大学も含めて、かなり長い間この時計を使っていたように
記憶している。

あまりつけなくなって、引き出しにしまわれていたのか
止まったのを修理出すのがめんどくさくて引き出しに
しまっていたのか、もうわからないけれども、
その時計が、最後に指したのは、5時31分43秒だった。

たぶん、何事もなく電池が切れたんだろう。

何年か前の5時31分43秒に。

なのだけど、その瞬間に何かがあったような気がして
その時刻が忘れられない。
たぶん、時計が止まってから、おそらく何千回もの5時31分43秒を
僕は通過した。
ありふれた瞬間なんだけど、その瞬間に何かが変わったことを
期待してしまっている自分がいる。
何かを失くしたような気がしている自分がいる。


昨日、有楽町にいったついでにビックカメラで時計を直して
もらって、今は無事動いている。
かといって、何かが戻ってきたような気もしない。

ここ数年、携帯で時間を見るので、腕時計をしてなかったけど、
そんなわけで、今は、悪くないなと思っている。